11月22日 ラリージャパン
一般道をレースカーが爆走するWRC。昔はスバルやらランチアやらシュコダやらシトロエンやらいろいろなメーカーが参戦していてそれなりに繚乱という状態でしたが、現在はトヨタ、ヒョンデそしてフォードの3メーカーのみが参戦という少々淋しい状況です。それでもラリーは大変面白い。そういう面白いイベントが近所であると来れば、見に行って参加する(?)しかありません。10年ほど前のラリージャパンは北海道でありましたので、さすがにそこはご遠慮したのですが、最近はトヨタの力なのか愛知・岐阜で開催されています。これは行く以外の選択肢はありません。
自然の中を走るWRCですが、さすがに山の中のSSを見に行く体力も時間もありません。伊勢神トンネルはテレビで観ます。テレビなどでよく見るラリー観戦は150km/hぐらいでラリーカーがかっとんでくるコース脇で観ているというおっかないものです。しかし、スーパーSSという比較的狭い会場では客席もきちんと用意されています。土曜日と日曜日にはトヨタスタジアムが会場なのでそれなりに環境が整備されています。ここでは金曜に行った岡崎中央総合公園のお話しをしましょう。
現在、「綾人サロン」界隈では大変盛り上がっている岡崎市ですが、岡崎中央総合公園はひと山まるまる広がる広大な施設で、その駐車場に特設コースが作られていました。お世辞にも都会にあるとは言い難く、その駐車場わきの歩行者用の休憩場みたいなところに車いす用の観戦スペースは作られていました。当然屋外です。しかも夜です。寒いです。

そうなると困るのはトイレです。車いすですと、その辺でやるわけにもいきません。(いや、車いすでなくてもその辺でやっちゃダメ)少し離れたスタジアムかかなり離れた体育館か武道場まで行かないとだめかなぁ、でもそこにあるとは限らんよね、なんて考えていたら、10mくらいのところにキャンピングカーみたいな車いすトイレが設置されていました。

ここで斜めからしかものを見られないワタクシはこう思いました。入るのが大変そうではないか。いくら低床とは言え、床の下にはタンク的なものがあるはずなのです。(昔の列車のトイレみたく、その場で撒いてくるわけではないでしょう。)それにキャンピングカーもどきです。それなりに高さはあるものでしょう。

そこはちょっと長めのスロープで対処していました。見た感じ、このスロープを上がるのしんどそうなんて思いましたが、実際に通ってみると、そうでもありません。(まあ、直前に熱海の坂道で苦労したから、余計そう感じただけかもしれませんが)しかも、スロープを登った先、トイレの入り口前には水平の空間が用意されていて、落ち着いてトイレの扉を操作できる親切設計。そういうところだよ、ワトソン君。
またも、ものを斜めからしか見られないワタクシはこう思いました。中は入るのを躊躇うくらいに薄汚いのではないのか。なんだかんだ言っても、所詮は臨時で置かれただけです。工事現場に置かれたトイレみたく、機能性重視で快適性は二の次みたいな扱いを受けているのではないか。

入ってみてビックリ。普通にきれいなトイレじゃん。もっと汚くて、暗くて、寒い常設のトイレをワタクシはごまんと知っている。さすがに暖房便座などはないが、十分快適なトイレです。これなら寒くても安心。しかも、トイレの近くに人員が配置されていて、多機能トイレを必要なさそうな人が入って行こうものなら、入って行こうとする人を追っ払ってくれます。内部障害や歩行の体力がない人も使いたいだろうから、そこはどうやって判断しているのかはよく分かりませんが。(この令和の時代に、人を見ためだけで判断はしていないでしょう。)
こういうトイレが出動してくれるのなら、出先のトイレが不安で出かけられない、といった状況も減ってきて、車いすの人も参加しやすいイベントも増えてくるでしょう。現状、車いすトイレがない状況でもこういうトイレを置いておくのは、バリアフリー化の一時の対応策としてはアリでしょう。